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おいしい だしの取り方

「料亭のように上手にできるかしら!?」なんて、頑張りすぎないでください。
少々だしの取り方がアバウトでも大丈夫。ですがせっかくですので、どうしてよいかわからない方はまず、伏高がお伝えするだしの取り方をお試しください。おいしいお料理が気持ちもとっても豊かにします。

店主 中野伏高流「普遍的なだしの取り方」なんてありません

かつお節

「伏高がすすめる画一的なだしの取り方」なんて、本当はありません。なぜなら、料理や素材の状態に合わせて、だしの取り方を変えるべきと思っているからです。「控えめなだし」が必要な料理もあれば「しっかりとしただし」が必要な料理もあります。ですから、どんな料理にも使える「普遍的なだしの取り方」なんてないはずです。

また、鰹節、昆布、煮干は天然の素材ですから、 極端に言えば一本一本、一枚一枚に含まれている旨み成分の量は違います。素材の状態によって臨機応変にだしのとりかたを変えていかないと、取っただしの味が一定しません。

だし

ここでは「普遍的なだしの取り方」ではなく、「素材の本来持っている味わいの特長をつかむためのだしの取り方」 を紹介します。

言い換えれば、素材の個体差、人間の味覚の個人差を越えて、このやり方なら素材が本来持っている風味を充分に引き出せ、誰しもその特長が感じられる方法を紹介させていただきます。ですから、この方法ではだしが濃すぎると感じる方が多数いると思います。

「伏高がすすめるだしの取り方」でお試しいただき、素材の特長をつかんでいただいた後は、お好み、料理の種類、 素材の状態によって臨機応変に素材の使用量や抽出時間を変えて、ご自分の味を見つけてください。

基本のだしの取り方

お湯が沸騰したら削り節を入れる
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1.お湯が沸騰したら削り節を入れる

お湯が沸騰したら弱火にして、水1リットルに対し80グラムの削り節を鍋に入れます。このとき鍋に蓋はしません。

煮出して、削り節が鍋の底に沈むのを待つ
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2.煮出して、削り節が鍋の底に沈むのを待つ

30秒間煮出した後、火を止めます。  

だしををこす

3.だしををこす

削り節が鍋の底に沈んだ後、目の細かいざるか「だしこしシート」を使ってだしをこします。

  • ※水1リットルに対して80gの削節を、まずは目安としてください。
    かなり濃厚なだしになりますので、素材による味わいの違いが分かりやすくなると思います。
  • ※煮出す時間を長くすると味は濃くなりますが、香りは少なくなります。煮出しすぎると味に渋みがでてくることがありますのでご注意ください。
  • ※料理の種類やお好みにより削節の分量や煮出す時間を調整して、ご自分の味を見つけてください。

Q、鰹節と昆布で出汁を取ったら白く濁ってしまいました。大丈夫なのでしょうか?

硬水を使って出汁を取ったり、脂肪分が多い鰹節で出汁をとると、白濁することがあります。いずれの原因にしても、白濁した出汁が健康を害することはありません。味はイマイチかもしれませんが、捨てるにはもったいない。お吸物には不向きだとは思いますが、味噌汁、煮物などにお使いただければと思います。

Q、出汁をとって、調味料を足しても市販の濃縮出汁のようなうまみがありません

市販の濃縮出汁にはアミノ酸、たんぱく加水分解物、酵母エキスなどの原料が使われています。これらの原料は、鰹節のイノシン酸や昆布のグルタミン酸と同じ様な味がするのですが、化学的な技法を施して人工的に生成されているので、似て非なるモノ。旨味の質が違います。一口に言えば、ヘンな後味がする、味がきつすぎる。この手の出汁の味に慣れてしまうと、伝統的なダシ素材(鰹節や昆布)で取った出汁の味が、どうしても薄く感じてしまいます。人工的なダシ素材を使ってしまうと、和食本来の繊細な味わい体感することができません。味覚が人工的な出汁素材に慣れているようなら、3日間ほどの断食をおすすめします。味覚がリセットされ、伝統的なダシ素材の味が、よく分かるようになります。

Q、出汁を取ったあとも、鰹節や昆布の有効利用はできますか?

出し殻は、佃煮やふりかけとして再利用するのはいかがでしょうか? また、昆布の出し殻を、煮物を作るときの落とし蓋として使っている方もいます。弊店のお客様にご提案いただいた「出し殻の利用法」をこちらのページにまとめてありますので、お時間があるときにご覧ください。

Q、1番出汁、2番出汁とはどういう意味でしょうか?

1番出汁はお吸物に使い、1番出汁の出し殻を、再度、煮出して煮物などに使う(2番出汁)、このような使い分けを飲食店ではしておりますが、一般のご家庭では、お吸物を作ることは稀ではないでしょうか? 味噌汁、煮物などに出汁を使うケースが多いと思います。そこで弊店では1.5番出汁をオススメしています
1番出汁は、鰹節を煮出しませんが、1.5番出汁は弱火で30秒から1~2分、煮出します。すると、味噌汁や煮物には丁度良い濃さの出汁になります。1.5番出汁の出し殻は、再度、煮出しても出汁には期待はできないので、前問の再利用方法を参考に、有効利用してください。

だしの取り方
鰹節のほか、昆布だし・合わせだし・煮干しなど様々なダシの取り方



だしを取るための便利な道具

だしとり鍋

鍋と漉し器がセットになった「だしとり鍋」

「出汁を漉すのが面倒で・・・」こんな声を良く耳にします。確かに、鍋は2つ必要になるし、キレイに漉すには目の細かいザルやサラシも必要です。こんな悩みを解決するのが「だしとり鍋」。鍋の中に、すっぽり入る目の細かいザル(バスケット)が付いています。
ザルに削り節を入れて、ザルごと鍋に入れて煮出したの後に、ザルを引き上げれば、鍋の中には漉されて出汁が出来上がりです。
伏高の「だしとり鍋」でだしをとる場合 >>
「だしとり鍋」商品ページ >>

鰹節削器

削りは専用の削り器をおすすめします

本節や亀節をご自分で削るのであれば、専用の鰹節削器をお使いになる事をオススメします。全長が少なくとも25㎝程度はある箱が大きい削器、そして、カンナ台の厚みが3㎝程度の削器をお選びいただければ、削り易いと思います。
当店では、カンナの刃を調整してお届けしますので、すぐにお使いいただけます。また、カンナの台の手直しや刃の研磨も弊社にて承ります。
仕上節の削り方 >>
「鰹節削器」商品ページ>>

 

鰹節削器

鰹節削器

¥17,600

本職用鰹節削器

本職用鰹節削器

¥59,400

押え木

押え木

¥990

木槌

木槌

¥990

 

 

だしこしシート

だしこしシート

¥1,320(30枚入)

だしとり鍋

だしとり鍋

¥6,248

 

 

旨みポット(大)

旨みポット(大)

販売終了です

旨みポット(中)

旨みポット(中)

販売終了です

 

 

だしの保存方法

冷蔵保存の場合

あまった出汁を保存容器(ピッチャーやタッパー)に移し、冷蔵庫に入れれば、保存可能です。
ただし2日程で使い切ってください。

冷蔵保存の賞味期限:2日程度

ピッチャー/タッパー

冷凍保存の場合

出汁をフリーザーバッグ、製氷皿、タッパーなどに入れ、冷凍庫に入れれば3週間程度は保存可能です。
ただし、冷凍庫内の匂いを吸ってしまうことがあるので、製氷皿は凍った後にフリーザーバッグに入れ直して下さい。

冷凍保存の賞味期限:3週間程度

タッパー/製氷機/フリーザーパック/保存容器やフリーザーパックに詰め替えましょう

便利な「濃縮だし」

通常より濃い出汁をとって冷凍すれば、自家製、それも、100%天然の濃縮出汁が出来上がります。
製氷機を使ってキューブ状にすると、1つずつ取り出して少量でも使えます。離乳食としてお使いのお母様方や時間のない方にも、おすすめの保存方法です。

通常の2~3杯だし

削節の保存方法

開封したあとは、冷凍保存をおすすめします

鰹節自体は極めて酸化しにくいのですが、鰹節を削った削り節は放置しておくと、すぐに酸化を始めます。削りたてから30分程すると酸化が始まり24時間で相当 酸化が進むと言われています。酸化した鰹節は色がくすみ香りが飛んでしまいます。
包装技術が進み、「削りたて」とほぼ遜色がない状態で品質を維持しながら、 削り節を流通させることができる気密包装を施すのですが、やはり「削りたて」にはかないません。
気密包装をしてある削り節を開封したら、削り節は保存食ではなく生もの同様にお考えください。

冷凍庫へ

開封後は冷凍庫に保存すれば、削り節の劣化が一番緩やかです。 袋のまま、空気を抜いて輪ゴム等でとめてから入れてください。

削り節は腐らなければ問題ないとお考えの方が多々いらっしゃいます。確かに 腐らなければ使って問題はないのですが、風味は、もはや鰹節ではありせん。 是非とも削り節は「生もの」とお考えください。

店主 中野基本レシピまずは味噌汁で食べてみてください。違いがわかります

この動画では、鰹節だけを使ってお味噌汁を作る方法をお伝えいたします。お味噌汁であればお吸い物のように丁寧にだしを取る必要はございません。たっぷり使ってお手軽にお楽しみいただける方法です。十分にかつお節の香りと味をお楽しみいただけますので、ぜひお試しください。

この他にも、当店ではだしを使ったレシピをたくさんご用意しております。
お料理の幅も広がり、いつもより格段に豊かな食卓になります。こちらもお試しいただければ幸いです。

他にも、レシピを多数ご紹介しております。
レシピ集はこちら >>

「だし生活」はじめる

1.「だし生活」のすすめ

2.かつお節の選び方

3.おいしいだしの取り方

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