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鰹節の伏高トップページ > 伏高コラム/レシピ > 鰹節屋のつぶやき > 無添加煮干は、なぜ出来たてのホヤホヤじゃなきゃとダメなの???
無添加煮干は、なぜ
出来たてのホヤホヤじゃなきゃ
ダメなの???
それは煮干が酸化に無防備な食材だからです。
煮干は文字通りイワシを煮て干しただけの乾物ですから、
そのままでは空気に触れるとイワシに含まれている脂肪分が酸化してしまいます。酸化した煮干は生臭くなり、不味くなる。
ですから 添加物(酸化防止剤)は煮干の品質劣化防止のために使われているのです。
残念ながら、添加物だけで酸化を完全に防ぐことはできません。
煮干は段ボールに入って流通します
画像は、長崎から届いた『出来たてホヤホヤの無添加煮干』そこで、煮干は流通段階では 冷凍保存され、
小売の段階では脱酸素剤を用いた気密包装となり、
ご家庭での開封後は冷凍保存をお願いしています。あの手この手を使って煮干の酸化の進行を遅らせているのです。
ここで問題となるのは、冷凍庫で保管されていても、
速度は遅いのですが、煮干の酸化は確実に進行するという事実です。要するに、煮干は大なり小なり酸化が進行しながら流通すると云う事です。
ですから、酸化の進行が許容範囲内に留まっている煮干
(お客様が実際にお使いになる時点でも その範囲内にある)
を仕入れる事が私どもの責務となります。ここから酸化防止剤無添加の煮干の話になります。
無添加の煮干は酸化防止剤を使っていないので、
酸化に 100%無防備な状態で流通しています。冷凍庫保管であれば見た目はキレイなので大丈夫に思えますが、
確実に酸化が進行しています。ですから、製造してから時間が経っている無添加煮干は、
許容範囲を超えて酸化が進行していると判断せざるを得ません。定番商品として煮干を常時販売するとなると、
在庫を持たねばなりません。つまり、製造日から 時間が経過した煮干を販売する事になるので、
弊店の定番商品の煮干は酸化防止剤を使用したモノを扱っています。「瀬戸内いりこ」は無添加ですが、イワシの幼魚の煮干ですから、
脂肪分が極端に少なく、時間が経過しても、
酸化の進行が許容範囲に収まっているので、定番商品としています。このように無添加煮干は良品の販売が難しい商品ですが、
「やっぱり、無添加の煮干が欲しい」 とのご要望が多いのも事実です。そこで弊店では、
長崎県漁連指定買受人である藤原さんの協力を得て、
出来たてホヤホヤの無添加煮干をお客様にお届けして、
完全に許容範囲内の酸化に留まっている
無添加煮干をお客様にお届けしております。
具体的には・・・
- 製造された翌日、または翌々日に行われる入札会に出品される無添加の煮干、 その中でも脂肪分が少ない煮干を、長崎の藤原さんに落札していただきます。
- その日のうちに東京に向け発送してもらえば、翌々日には伏高に到着。
- すぐに脱酸素剤でパックをすれば、翌日には煮干は無酸素状態になるのでそこで酸化は完全に止まります。
- かくして、製造後1週間で酸化を止めた無添加の煮干の出来上がりです。
出来たてホヤホヤの無添加煮干は150gパックで販売しています 「手に入った時は売り切れご免で売りますが、
漁が無いときは販売しない」
という不親切な売り方で恐縮ですが、
『酸化が進んでいない旨い無添加煮干』の販売は、
毎年、6月から12月にかけて 定期的に行っております。
もっと詳しい煮干の話