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第二十五回 聴きだしの会

「上粉」を聴きだす(平成30年4月)

二十五回目の「聴きだしの会」にも、多彩なご感想を寄せていただきました。
「利きだし師」のみなさま、本当にありがとうございます。

上粉

店主あいさつ

先ずは一般的な能書きをお聴きください。

削り節は堅い鰹節を機械で、削って製造するのですが、すべてがヒラヒラに削れる訳ではありません。どうしても粉が出来てしまいます。
また、ヒラヒラの削り節はもろいので、袋詰めの際にちょっと手で触るとヒラヒラが崩れて、粉になる。

削り節製品の中に、そんな粉が沢山入っているとお客様は困りますので、極力ふるって製品への粉の混入を防いでいるのです。
そんな訳で、毎日毎日ふるった粉が貯まるのですが捨てるのはもったいない。

粉だからといって、ダシが出ないわけではありません。
逆に、細かいのでダシが出やすかったりもする。
そして、ご飯の上にかけて食べるなんて使い道もあるのです。
そこで、粉だけを袋詰めにして「上粉」という商品にして販売してます。

上粉は弊店で作る削節をふるった粉ですから、9割近くは鰹節の粉ですが、マグロ節も宗田節もサバ節もうるめ節も入ってます。

本来、上粉は副産物なのですが、
今から30年ほど前、丸元淑生さんという料理研究家さんに
「上粉で良いダシがとれる その上、使い勝手も良い 」

と本に書いていただいたことがきっかけで人気の商品になりまして、
副産物だけでは足りない事もしばしば起こりまして

今では、定期的に、削り節を、わざわざ粉に加工して製品を作っています。

そういう意味では、上粉は普通の削り節より、作るのに手間がかかっている訳です。

今回の聴だしの会では、削り節はヒラヒラであるべきと思っている方(上粉を使った事がない方)に、粉の可能性をご体感いただきレポートをお寄せいただきました。

ごめんなさい。
いつもながら前説が長くなりすぎました。

「聴きだし師」の方々からのご感想を参考にして、
ご自分の お好みで「上粉」をお使いいただけたら幸いです。

ではトップバッター、ふねやまこ さま お願いします

第二十五回 「上粉」聴きだし師のご感想

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