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鰹節屋の昔話
第五十五 話
二代目店主 中野英二郎が語る、戦前から高度成長前夜にかけての、かつお節の話、魚河岸の話、築地界隈の話、東京の話などなど、四方山話を聴いてください
大映映画『夜はいじわる』
昭和36年でした。大映から鰹節問屋を主人公にした喜劇というよりファルスというか 笑劇の映画の作成の話がありました。山本富士子が主演で船越英二、川崎敬三が出演 しました。
これも宣伝部の仕事と言う事になり、当時の理事長、専務のほか宣伝部員 数人が参加しました。そして調布の大映撮影所に行き、袖槍のエキストラとして出演 しました。小舟町の組合の大きさまで同じのセットが出来ていました。中身の入った 鰹節をトラックに二台分運んで、本物さながらの袖やりのシーンを二日間かけて、撮 影しました。
初めての撮影所はビックリすることばかりでした。組合のセットが余り に良く出来ているので、トイレの絵になっているところ迄行って、書割だと気がついた人がいました。
腰掛けているのは監督と主演の山本富士子だけで、船越英二も川崎敬三も、椅子の用意がありませんでした。槍売りの場面で記録係りの女性が、今さっ き、筵の周りの場所を示して先刻はここでタバコを吸っていた人がいたと、強い口調 で言うのに驚いたりしました。
主演のスターが来ないと何も始らないこともしりました。その待っている間に川崎敬三という俳優は、若い私に袖に手を入れる仕草を とても鄭重に聞きました。船越英二は映画の世界にはよほどの覚悟がなければ入るも のでないと教えてくれたりしました。
何せその他大勢の役者は、主演のスターが来な いとその日はもう仕事にならずお金にならずどうしても競馬競輪に足を運ぶようにな り身をくずすという話しをしてくれた役者もいました。
お願い |
どなたか、この映画のDVDでもビデオでも入手する方法をご存じの方は ご連絡いただけないでしょうか?
二代目店主、中野英二郎も試写会で一回、 テレビ放送で一回の2度しか見ておりません。いわんや、私(三代目店主)は 一度も見たことがないので、我が父の30代の姿がどうしても見たいのであります。
入手先に心当たりがある方は、ぜひぜひ、情報をお寄せください。よろしくお願い申し上げます。 |