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鰹節屋の昔話
第四十二 話
二代目店主 中野英二郎が語る、戦前から高度成長前夜にかけての、かつお節の話、魚河岸の話、築地界隈の話、東京の話などなど、四方山話を聴いてください
買い人の方も多士済々
~KSさん~
もう一人,KSさん。この人も日本橋本町の名門、明治の方。元気溌剌の方で槍受けが、値段を聞きに袖を向けると必ず値を上げるとの事です。
入札場の時計がビタリ5 時になると、一旦お家へ帰り夕食が終わった6時過ぎ頃また入札場で来ます。少し 酔っているせいか,帰る前の買い方より,陽気になり、会話も賑やかで、槍の様子が一変 した事もありました。
何でも、この方は養子さんですが、5時に夕飯の用意が出来てな いと、とても不機嫌になると噂されていましたが、後でゆっくり考えると、店に戻り、そ の日の入札の様子で電話で商いをしてから戻って来たのではと思います。
この方の息 子さんは体も弱かったと思いますが、逆にとても大人しい方でして、早くに亡くなっ てしまいました。