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鰹節屋の昔話
第三十二 話
二代目店主 中野英二郎が語る、戦前から高度成長前夜にかけての、かつお節の話、魚河岸の話、築地界隈の話、東京の話などなど、四方山話を聴いてください
メートル法実施・・・削節
昭和34年一月です。今までの尺貫法からメートル法になりました。秤を買い換えることから始まりました。
百匁□□□円としていたものが、1キロ◯◯◯円となりました。
百匁は375gですから、殆どの店が400グラム△△△円の表示に変えました。
私の店は,1キロ◯◯◯円としました。
勿論400グラムのお客も居ましたが、面白い事に店で0.4キロ0.5キロと言う様にしたら、 何時の間にか、殆ど500グラムを0.5キロと云って買ってくれるようになりました。
唯今まで,毎日300匁(だしは一釜に300匁使うという店が多かったようです)使っていた店は1キロ(267匁)に減って、 100匁の店は0.4キロと増えたのは、毎朝一袋全部を釜に入れてしまうせいなのだと思います。
築地で全部が400グラム表示からキロ表示に変わる迄、かなり時間が掛りました。
匁単位で計っていたものがキロになると、削りを袋へ入れる時に嵩の感覚が違って来て、 100匁の嵩は身についているのですが,400グラム入れるのは簡単に行きませんでした。
袋へ入れたり出したりでお客さまにからかわれてばかりでした。