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鰹節屋の昔話
第三十一 話
二代目店主 中野英二郎が語る、戦前から高度成長前夜にかけての、かつお節の話、魚河岸の話、築地界隈の話、東京の話などなど、四方山話を聴いてください
店頭の卸売
店にお見えになるお客さまに対しては、時間の制約もあり値段の駆け引きはとても面白いのですが、 改め貫と云って、鰹節を箱から出して入れ替える作業は大変です。キズを抜いて、入れ枚数と目方を改めて、入れ直す作業は、慣れないと、時間ばかり掛ってなかなか上手くいかないのです。
上手並べて入れないと、元の様に入らないで蓋からはみ出してしまうのです。
鰹節は品質と見た目は勿論ですが、一枚当りの目方、つまりサイズが商いの基本です。
それで、目方と入れ数は元が間違っている事もあるので、見た目で一枚当りの大きさは凡そ判るのですが、 目方の改めの時に枚数を数える癖がついたものです。
ヒト、ヒト、フタ、フタと亀なら五枚か本節なら背腹合わせて二組づつ数える訳です。
慣れると、他のお客の相手をし乍らでも枚数を正確に読める様になるのは面白いものです。
時折、時間がなくて改め貫でなく、既に書いてある目方、元貫(モトカン)、 で商いする事もお互い一種のカケで、値引きをするのでお客にも却って喜ばれたりしました。