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市販の花かつおは、本節や亀節と似て非なる物です鰹節屋のつぶやき
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本節や亀節は仕上節(しあげぶし)と呼ばれています。
仕上節は、カビをつけ時間をかけて熟成させた、いわば鰹節の完成形。製造家が一本、一本丁寧に仕上げます。本枯節と呼ばれる状態になるまで半年以上の時間が必要になります。
仕上節は伝統的な加工食品の中で一番手間がかかっている食品であると言われています。
仕上節を原料とした削節も流通はしていますが、微々たるモノ。残念ながら、市販されている花かつお(削り節)のほとんどは仕上節を削ったものではありません。
では、花かつおは何を削っているのでしょうか?
荒節(あらぶし)と呼ばれているカビを付けていない鰹節を原料としています。 仕上節と比較すると、荒節は熟成していない未だ製造途中の鰹節です。
削り節原料用に製造される荒節は、製造コストを抑えるために、簡素化された大量生産用の工程で短期間に製造され、 表面には焙乾(ばいかん--燻しながら鰹節を乾燥させる工程)する時に付着したタール状の煙の成分がまだ残っています。 削り節を製造するときは、このタール分を洗い落としてから削ります。
荒節から仕上節までの工程
先ずは、荒節の表面に付着しているタール分を削り取ります。そこからカビ付け作業が始まります。カビを付けては天日に干します。この作業を数回続けると普通の状態では もうカビが付かないほど鰹節は乾燥します。
この状態を「本枯れ(ほんがれ)」といいます。「本枯れ」になった仕上節はカビの効用で、鰹節のもっている脂肪分が分解され味がまろやかになり、より良い香りが醸し出されます。
料理人の使う鰹節
鰹節は削ってから30分もすると酸化が始まり、劣化が進みます。ですから仕上節を自分の手で削って、削りたてを使っている料理人さんもいらっしゃいますが・・・飲食店様も商売です。商売で使うだけの量を手で削るとなると、人件費が相当にかかります。そこで多くの飲食店さんは削節を使います。コストの面を考えると仕上節を原料とした削り節ではなく、荒節を原料とした削り節を使うケースが大多数です。半年以上の月日をかけ、丁寧な手作業で作る仕上節は、大量生産される荒節に比べ価格は2倍から3倍になりますから。
ですから多くの料理人の方々は荒節から製造される削り節を使わざるを得ません。 予算に余裕がある飲食店さんでは、仕上節と荒節を併用したり、荒節と仕上節の中間の鰹節である荒仕上節(荒節の表面に付いているタールを削り取りカビを数回付けた鰹節です。仕上節ほど丁寧に製造はされていない)から 製造される削り節を使っています。
ダシをとる為だけの花かつおは
かつお荒節の削り節です。ダシをとるためだけの花かつおだから
お好み焼きにかけても踊りません
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