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食用油、一括表示の不思議

 

 

ほうろく油
名称と原材料名、「食用なたね油」と表記が一緒なんですが、なぜだろうか???

右の画像は、ほうろく油の
裏面の一括表示です。

名称と原材料名を読んでください。

なぜか、両方とも

食用なたね油

と書いてあります。


なたね油って菜種を搾って作るから
原料は、菜種じゃないですか。

でも、原材料名に菜種と書くと
JAS法に違反になるんですって。


鰹節に例えると

名  称:本節
原材料名:本節

名  称:かつおけずりぶし
原材料名:かつおけずりぶし

って書き方になりますが
コレは鰹節類のJAS法違反

正しくは

名  称:本節
原材料名:かつお

名  称:かつおけずりぶし
原材料名:かつおのあらぶし

やっぱり、正解の方が
しっくりきます。

この話、ほうろく屋さんを
5月に訪ねた時に聞いたのですが・・・

食用油の原材料名の表記法
絶対に、ヘンですよね。

なんか意図がありそうじゃー
ないですか

ちなみに、市販の油を調べたら

名  称:食用調合油
原材料名:食用なたね油
     食用大豆油

なんてのもあった。

これは、出来上がった
なたね油と大豆油を
仕入れて、混ぜて作った
製品なんだろうか?


インターネットって
便利ですね。

ちょっと調べたら

社民党の福島瑞穂参議院議員が
平成25年に、質問主意書で
食用油の一括表示の記載方法について
政府見解を尋ねている事実を発見。

質問内容を参議院の
ホームページから引用します

現在の表示欄は、

品  名:食用〇〇油
原材料名:食用〇〇油

となっており、品名と原材料名が
同じであるため、消費者が原材料の実態を
知ることはできない。

油糧作物を輸入して国内搾油する場合は
その原料油糧作物名を表示すべきであると
考えるが、いかがか。

表示が必要ないというのであれば、
その理由を示されたい

全文はこちらをお読みください。


で、それに対する答弁を
以下に引用します。


お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、
食用植物油脂品質表示基準(平成十二年
農林水産省告示第千六百七十二号)
第三条の規定により、

食用植物油脂の名称及び原材料名の
表示については、原材料が輸入されたもの
であるか否かにかかわらず

あぶらな又はからしなの種子から
採取した油であって、食用に適するように
処理したものは「食用なたね油」

大豆から採取した油であって
食用に適するように処理したものは
「食用大豆油」

とうもろこしのはい芽から採取した油であって、
食用に適するように処理したものは
「食用とうもろこし油」等と記載すること
としていることから、

消費者は、名称及び原材料名の
表示により原材料の実態を
知ることができると考える

だって。

全文はこちらをお読みください。


名称と原材料名が同一と定められた
理由は一切書いてありません。

書いてあるのは、

「法律で決めたから」

って事だけで
これじゃー、説明になってない


コレって、霞ヶ関文学
ってヤツですか?

さすがです。


そして

名称と原材料名が同じでも
原材料の実態は、消費者が
類推できるから問題無い

って書いてあるわけですよ。


福島議員としては

何か後ろめたいことがあるから
原材料名をきちんと
書いてないんじゃないの???

って、事だと思いますが
いかがでしょうか?


私、推察するに

海外から輸入した油自体を
瓶に詰めている

あるいは

海外産の原料から
油を搾っている

はたまた

石油系有機溶剤(ノルマルヘキサン)
を使用して油の抽出をしている

こんな事を公にしたくないから
こんな表示方法になっていると
思うのですが・・・


うがり過ぎの
推察でしょうか???

ほうろく油
国産菜種を搾っているほうろく屋さんは、JAS法違反を避けるため、枠外に「国産なたね油」と表記しています。
ちなみに、ほうろく屋さんは

「国産菜種」を原料に
していることを大々的に
主張したいので

枠外に

「国産なたね油」

って表示しているそうな。

 

 

築地仲卸 伏高 三代目店主 中野 克彦

 

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