- 干数の子 ・・・ 今年も入荷しました 売り切れごめんの季節限定商品です
- 信州美麻高原蔵・・・新発売です 味噌の熟成の頃合いには好みがある ただ今、お試し価格で販売中
鰹節の伏高トップページ > 伏高コラム/レシピ > 鰹節屋のつぶやき >油っぽくない油、発見しました
油っぽくない油、発見しました
「中野さん、この油を一度使ってみてくれませんか」
去年の春、友人から、こんなリクエストが届きました。
彼は食生活を見直すことで心と体のダイエットに
大成功した経験を持ち、以来、
「真っ当な食材で豊かな暮らし」を日々、実践している方。
そんな彼から紹介された油です、
二つ返事で「承知しました」であります。
きれいな黄金色のこの菜種油は昔ながらの製法で作られている「油っぽくない菜種油」です |
一週間後、私の手元に油が届いた。
でも「コレ、揚げ物に使ってください」
なんてカミさんに気軽に言える状況じゃなかった。
なぜなら、カミさん、面倒がって、
我が家では、揚げ物をほぼ作らなかったから。
確かに、台所は汚れるし、油は捨てなきゃならないし。
だから当時、揚げ物は外で食べるモノだった。
そんな時、救いの神が登場です。
揚げ物好きな婿殿(娘の亭主)が娘と一緒に、
近々、我が家に遊びに来るという。
カミさん、自分の亭主のためだけに
揚げ物を作る気なんて、さらさらないけれど、
婿殿、ひいては娘のためなら、まったく別の話。
で、このイベントに乗じて、春巻きを
作ってもらったのであります。
すいません、コレは実際に食べた春巻きではありません |
揚げたての春巻き、一口噛むと
サクッと抜群の食感です。
驚いたのは次の瞬間。
普通の春巻きだと、ここで、
じわーっと油っぽい感じが口中に広がるのですが、
皆無なんですよ。
皮と具材を一緒に口の中でもぐもぐしても、
油っぽさはまったく感じず、
すーっと喉を通ります。
実は、春巻きは私の大好物。
続けざまに2本食べてしまった。
お恥ずかしい話、その日、計8本食べて
しまったのですが、快適そのもの。
胸焼けなんか一切しませんでした。
後日、残った油を使って、自分で炒飯を作ってみた。
ちょっと作為的だったのですがフライパン
に油を多めに入れたのです。
すると、出来上がった炒飯は、
これまた油っぽく無く、実に旨かった。
以来、カミさんが、定期的に、
揚げ物を作ってくれるようになりました。
ありがたやありがたや。
外で食べる揚げ物よりも、家の揚げ物の方が、
ずうーっとずうーっと旨い。
ちなみに、この油なら、台所の汚れも少ないらしい。
ほうろく屋さんは国産菜種を原料として、ほうろく釜と薪火による低温焙煎・圧搾一番搾り・湯洗い精製無し、 この工程で作り上げる、昔ながらの製法を忠実に守り、菜種油を作っています |
てな訳で、油っぽくない油、
「ほうろく菜種油」の販売を開始します。
5月2日、ほうろく油の秘密を取材しに愛知県、
西尾市にある「ほうろく屋」さんを訪ねました。
ほうろく釜で菜種を80℃~85℃の低温で焙煎するから、油っぽくない油に仕上がります |
油っぽくない最大の理由は、
効率では無く品質(おいしさ)を最優先した
昔ながらの製造工程にあります。
塩、醤油、味噌、酢、海苔と同様、
伝統製法で作る油は、段違いに凄いのです。
「サラダ油は日本でしか作ってないらしい」
とか
原材料名は、なぜか同一」
など、油の世界ならではの
興味深い話も聞いてましたが、
これはまたの機会に。
ダマされたと思って、
一度、ほうろく油で揚げた揚げ物を
召し上がってください。
揚げ物に対するイメージ、常識が、
必ずや変わりますから。
築地仲卸 | 伏高 | 三代目店主 |