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大事なご報告があります

 

私ども伏高は、今年で
創業106年目となります。

「思えば遠くに来たもんだ」的な
心境ではありますが、
次の100年に向けて
大きな問題を抱えておりました。

それは後継者問題です。

我が家には倅が一人おります。

生まれた瞬間から、将来は伏高の
四代目になるとばかり、勝手に思い込んでいた。

ところが、倅の大学受験が終わり、
翌週には入学式を迎える十五年前の春、
モツ焼屋で倅と一杯飲んでたら、

やおら

「おとーさん、僕は商売継がないから」

と衝撃の宣言をされちまった。

「だって社員の人生を保証する
 なんて絶対に出来ないから」

正論中の正論、一言も反論できませんでした。

そのうち気が変わるだろう
なーんてタカをくくってたら
あっという間に、大学を卒業し、就職。

5年前には結婚し、サラリーマン稼業を続けております。

私、今年(2024年)で65歳。

健康には自信があるけれど
突然倒れて「廃業です」なーんて
事態になったら洒落にならない。

それどころか、お客様、従業員、
仕入先には迷惑千万の極み。

で、2022年の秋から、
伏高の商売を引き継いでいただける、
しっかりした会社を探しておりました。

2023年12月25日のクリスマスに
いわゆるM&Aが成立して
伏高は味噌メーカーの
マルコメ株式会社の傘下に
入りましたので、遅くなりましたが
ご報告申し上げます。

私は引き続き伏高の仕事に従事し
現場の指揮は任されております。

今まで通りの商売を続けますので、
まずはその点、ご理解をいただきたく存じます。

とは言え、

「えっ! マルコメって
 出汁入り味噌を開発した会社でしょ。
 なんで???」

と思われているかもしれません。

意外に思われるかもしれませんが、
私、化学調味料を100%完全に
否定 するような人間ではありません。

ライフスタイルの変化により
忙しい方が増える中、
便利な化学調味料が世に出回れば、
「ダシを取ってる時間がない」
と感じる方が化学調味料を使うのは、
ある意味、自然の成り行き。

(ホントは濃醇だしを使って欲しいけど)

広くあまねく味噌を販売する
事が使命であるトップメーカーとして
「出汁入り味噌」を開発、販売
することは正しい選択であると思います。

もちろん我が家では、普段、
きちんとダシを取ってます。

でも化学調味料は使いよう、
と思っておりますので、
二日酔いの朝、急に味噌汁が
欲しくなったらインスタントも使うし、

化学調味料を沢山使っている
ラーメン二郎も大好物。

私が許せないのは、

酵母エキスやたんぱく加水分解物を
使ってるにもかかわらず、

やれ「無添加」だの、
やれ「伝統ダシ素材の味」だの、
やれ「本格的な和食の味」だの

と喧伝する会社。

その点、マルコメは、一切、
そんな事は言わない、
潔い会社であります。

M&Aの過程で先方のお考えを
聞く中、弊店が提唱している

「真っ当な食材で豊かな暮らし」
について「真っ当な食材」の定義も含め、
ご賛同いただけている事を確認し、

グループ入り後も、
伏高の理念通りの商売を
続けられる事を確信したので、

伏高ならびに従業員の将来を
マルコメに託することを決断いたしました。

グループ入りして早いモノで
四ヶ月目、弊店のお客様に
食べていただきたいマルコメ
の作っている真っ当な食材を、
すでに2つ発見しました。

まず一つ目を今年の秋あたり
にご紹介できればと考えております。

この度、鰹節屋が味噌屋と
協業することになりました。

昔ながらの天然醸造味噌に
伝統的なダシ素材を混ぜた、
「真っ当な出汁入り味噌」が
出来上がるかもしれません。

伏高の商売を、理念を
変えること無く次世代
(四代目店主)につなぐ事
が私の使命とあると考えておりますので、

今後ともご支援の程よろしくお願い申し上げます。

築地仲卸 伏高 三代目店主 中野 克彦


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