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築地の風景
by 築地本店店長、黒川春男
2009 年11 月20 日
先週の日曜日、門仲に出掛けた。めざすは富岡八幡宮。境内に入ると、正面本殿に続く参道の両脇に、陶磁器、着物、ガラス、玩具など(中には正体不明のゴミに近い物まで)がびっしりと並ぶ。今日は、毎月第一、第二、第四日曜日に開かれる骨董市の日だ。老若男女、外国人でごったがえす。
早速、お目当ての印刷手の陶磁器を物色。印刷手とは手描きではなく、判や印刷を使って文様をつけた焼き物で、明治、大正、昭和初期に大量生産された日用雑器だ。値段も手頃なのだ。普段使いの食器に使うようなものは、割った後、一週間も悔やむようでは仕様がない。五客揃いで一万円位が安心。
我が家では、上限一万円がモットーです。唯一例外が、十年前に京都の骨董店で求めた、李朝のソバン(小盤)、いわゆる脚付膳である。三万円ほどしたが、かなり悩みました。
さて、富岡八幡に戻り、探検開始。印刷手は境内のあちこちの店で扱っていますが、似た様な小皿が、あちらは五客で四千円、こちらは一万円以上と売値はまちまち、迷いに迷う。店主は、「この皿は色とび、クッツキ、?薬斑、呉須の垂れ、高台の削げ」とうんちくを述べるのですが、こちとらは面倒で、どうでも宜しい。すったもんだしたあげく、印刷手は断念て伊万里(?)染付八角皿、金八千円を七千円で落着。値切るという行為はかなりのストレス。新聞紙で包み、白いビニール袋に入れられ手渡された皿は、ぐっと持ち重りする。いい手応え。そして、ぐっと疲れた。直ちに一服したい。
境内に一軒ある『食事処 深川宿』へ向かうが、店先にはすでに待ち人。幸いな事に屋外の仮設テントでビール、おつまみ付き千円のサービス。名物『深川めし』より気が利いている。秋だというのに汗ばむ陽気。その分ビールが旨い。ゲットしたこの角皿には、いか大根が盛り映えしそうだと夢想しつつ、おねえさん、ビールもう一杯!!