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築地の風景
by 築地本店店長、黒川春男
2007 年12 月21 日
『ミシュランガイド東京版』が初版十二万部完売だそうです。築地では、発売日から数日間、ミシュランの話で持ち切りだった。伏高のお客様も数店、見事に星を賜った。しかし、星のあるなしで天国と地獄かと思いきや、そうでもないらしい。星に輝いた伏高のお客様、なにやら疲労困憊の面持ち。なんでも、発売日以来、ひっきりなしに、かかって来る電話は、予約かと思いきや、お祝いやら、様子伺いの内容ばかりでペースが狂っちまう、とのたまう。その上、御主人の店は、カウンターの内を御主人、外を奥様と、二人だけで切り盛りなさっているので、どっと来られても対応できないと苦笑いでした。
その一方で、某売れ筋週刊誌上の『ミシュラン東京に載らない名店20』で星三つだったと、そっと教えてくださった日本橋の老舗天ぷら屋の若旦那。そのさわやかな笑いは、フランス人に和食なんか判るものか、といった本物の自信から生まれるんでしょう。
たまに、出張で田舎からやって来る妹も。「東京はいいわよね。いっぱい、おいしい店があって」とため息をつくけど、「何言ってんだ!!そんな店に通っていたら、破産しちまう」と口に出せず、こちらもため息。伏高の松ちゃんみたく、「ミシュランなんか、まったくシュラン」とおやじギャグを飛ばしている方が健康的かもと、また、ため息をつくのであります。