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築地の風景
by 築地本店店長、黒川春男
2007 年11 月22 日
連日、新聞をにぎわす食品偽造の記事にもううんざりです。こんな替え歌(チューリップ)を口ずさみたくなりました。『ばれた、ばれた、赤(福)、白(い恋人)、黄色(比内鶏)、どの(トップの)鼻みても、白々しいな』 方や11年、方や34年も偽装を続けていたのに「おいしい、おいしい」と食べ続けてきた我々客。腹を壊すこともなく、人間の胃ってのは、結構、丈夫なもんです。
ところで、私が帰省の度に、持ち帰ってきた鳥取土産。いつも同じで飽きた、もっと気の利いたもんないの、と不評だった。喜んでもらえないなら、土産無しでいいや と帰京したが、到着した羽田空港で思い直し、北海道土産コーナーで適当に買ったものの中に「白い恋人」があった。伏高のみんなに「これ、有名なチョコレート菓子よ」と、初めて大喜びされた。「毎回これでいい」とまで言われたが、へそ曲がりの私は、再び、鳥取土産の定番「打吹公園だんご」に戻した。あのまま「白い恋人」を買い続けていたら、今頃、どんな嫌味を浴びせられたか。ホッとした。
我が家マンション横から延びる晴海大橋を渡ってすぐが豊洲の築地市場予定地だが、ここでも偽装がばれた。「豊洲は安全」と東京都がひた隠しにしていた土壌汚染が、相当深刻であると、十月初めの調査では判明した。大正十二年の関東大震災で壊された銀座の瓦礫で埋め立てられ、その後、貴金属類が掘り出され宝島などと呼ばれたのが「豊洲」という地名の由来との説もあるが、一見平和なその地下には、汚染物質という負の遺産が眠っている。黒い粉の入ったペットボトルを振り上げて、ディーゼル車の排ガス規制を声高に訴えてた都知事。大気汚染は雄弁に、土壌汚染はトーンダウンするのはいかがなものでしょう。