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築地の風景
by 築地本店店長、黒川春男
2007 年8 月24 日
築地では、段ボール肉まん事件で盛り上がった「中国食品偽装問題」は深刻です。近所の乾物屋さんも、中国産のキクラゲ等の返品が続き、更に検査証明書も求められると。あれもこれもと中国産食品が身の廻りに溢れている。
先に金持ちになれる人から金持ちになれと、政府自ら推奨し、金儲けに夢中になっている国ですから、偽装は日常茶飯事です。まして、消費者の顔が見えない外国への輸出は、罪悪感など皆無らしい。こうなりゃ、国産を選んで買うしかありません。少々お高くても、安心・安全に投資するしかありません。外国産の輸入品に価格競争で連敗の日本の農家、漁師さんを、どんどん元気にしてあげましょう。そして、どんどんやる気を起こしてあげましょう。
先月の土用の丑の日、スーパーのウナギの蒲焼きは、中国産が姿を消しましたが、国内産の表示にも、皆が疑っています。中国生まれでも、日本の池で三日程度過ごせば、国内産だと。
伏高のお客様の鰻屋さんの御主人が仰いました。「かえって、この騒ぎも良かった。まともな原料にこだわってきたから、客は戻ってくるだろう」って。「でも、先々、国産の鰻の仕入値が上がっていくのが心配だ」とも。この御主人の店は、鰻はもちろん、鯉、すっぽん、どじょうなどの川魚料理が評判です。私「国産鰻が高くなれば、どじょうの蒲焼きってのを丑の日に、どうです? どじょうってのは、まだ、百%国産でしょ?どじょうの蒲焼きで、売上、うなぎ登りなんてね」。ふんと御主人に鼻であしらわれてしまいました。