鰹節の伏高トップページ伏高コラム/レシピ築地の風景

黒川 春男

築地の風景

by 築地本店店長、黒川春男

2018 12 28

先月初旬、中野サンプラザの岩谷時子メモリアルコンサートへ。越路吹雪を育てたマネージャーとして、キラ星の如く大ヒット曲を生んだ作詞家、ミュージカルの訳詞家だった岩谷時子を偲んで、97歳で死去してから、毎年一回、開催されている。入口前の広場には大勢の入場者がひしめく。ほとんどが女性、しかも年配者(我々同様)。東西線で中野に向かう途中にパンフレットを見せられた。「ああ、またやられた!!」、出演者は越路さんの後輩の宝塚のスター達の写真が。「はめられた」。うちのやつ「私のお目当ては、男性歌手。日本ミュージカル界のスター、岡ちゃん、アッキー、田代くんなんだから」と心浮き浮きのご様子。「ケッ!! しょうが無い」とロビーで缶酎ハイを買う。突然、プラスチックカップに注ぎかえられる。  

プログラム第一部はシャンソンの世界。冒頭、「オーシャンゼリゼ」(観客と合唱)そして「イカルスの星」、「ろくでなし」、「ラストダンスは私に」、「サントワマミー」、「雪が降る」、「枯葉」、「愛の賛歌」。越路さんの大ヒット曲はすべて岩谷さんの訳詞。第一部の終盤近く、酒が効いて、すごい尿意が。場内が明るくなるやいなやトイレに。外の階段に上のロビーまで女性達の長い列。男性トイレはすかすか。ホッと一息。

第二部は歌謡曲とPOPSの世界。「恋のバカンス」(全員)、「ふり向かないで」、「逢いたくて逢いたくて」、「好きよ」、「いいじゃないの幸せならば」、「ベッドで煙草をすわないで」、「夢みるシャンソン人形」、「この胸のときめきを」。いい年の我々には青春時代の記憶が蘇る。そしていよいよミュージカル編。「踊りあかそう」、「マリア」、ミュージカル「ミス・サイゴン」、「レ・ミゼラブル」の「オンマイオウン」、「彼を帰して」そして最後に「民衆の敵」(全員)。もう気分は最高潮に達する。

がらっと曲調は変わり、観客に配られた歌詞カードを見ながら、観客と出演者一同で、「お嫁においで(加山雄三)」、「サインはV(TBSドラマの主題歌)」を大合唱し終了。おっちゃん、おばちゃん、久しぶりのカラオケに気分爽快でコンサートホールを後にする。 

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