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築地の風景
by 築地本店店長、黒川春男
2018 年11 月30 日
秋の日は釣瓶落とし、あっという間に日没。日中はさわやかな秋晴れなのに、朝晩は冷え込む。電気ストーブを持ち出しスタンバイしておく。
豊洲へ市場が移転して朝の出勤時、勝鬨橋を渡る時、左手の川辺に広がる真っ暗な旧築地市場。トラックもターレも人影も消えて、昔の活気のあった情景はもうない。旧市場の海幸橋口手前のコンビニ(かつては日本有数の繁盛店だった)は、店員も一人となり、客も消えて昔の面影もない。真夜中に集まるトラックの運転手達で賑わったラーメン店も店を閉じた。入場拒否するかの様に、高い鉄板の塀が張り巡らされて、ネズミの脱出、不法入場者の侵入を阻止する。
やがて遅い日の出が始まると、少しづつ、ひと気が現れて、六時頃には、豊洲で買い物を済ませ、伏高に寄っていただけるお客様も。フットワークのいいバイクや電動自転車の方が築地へのアクセスは楽そうだ。 問題山積する豊洲市場。「行くの嫌になっちゃうよ!」、「ほとほと疲れるや!」、「まあ、なれるまで仕様がないんじゃない」、「一週間に一回、豊洲に行くのが精一杯だね」とも良く聞く。豊洲で買い物の帰りに伏高に寄ったお客様が「ちょっと車を停めていい? 腹が減っちゃって」。豊洲市場の食堂街は、狭くて大勢の観光客に占拠されている。豊洲市場の周辺は、御食事処は皆無なのだ。勝手知ったる築地が探し易いらしい。豊洲で買い物の後に築地にいらっしゃるお客様も日に日に増え、今日は築地だけで買い物に来たと仰るお客様も。
豊洲の茶屋へのシャトル便も何とか問題なく、否、一件、事件発生。ある伏高のお客様へ送った荷物が、豊洲市場で、親切なお寿司屋さんに路上で拾われて、茶屋に届けられ、無事に届いたと連絡が入った。ターレで運搬中に落ちたらしい。ひやひやものです。豊洲に荷を運ぶ運送会社もドタバタの毎日らしく、これから荷物が増える年末にかけて、無事にお客様へ届くかどうか不安です。
話変わって、多木化学というい会社がマツタケの近縁種のキノコ「バカマツタケ」の完全な人工栽培に成功。バカマツタケは、単なる「偽物」ではなく、味や香りは本物と同等かそれ以上とか。大量栽培されれば、安価なマツタケが食えるのだ。萎れて黒くなった、そして安くない中国産マツタケなど食う気もしない黒ネコは、爆買出来ると期待してます。