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築地の風景
by 築地本店店長、黒川春男
2018 年7 月27 日
最近皆から、また痩せたんじゃないと言われる。自覚はない。と言うのも、半年前から体重計がこわれて計測をさぼってた。ビバホームに行って新品購入。計ってみると体重五十七キロ。以前は六十二キロ前後。標準適正体重は六十三キロですから、マイナス七キロになった。ちょっと前、伏高の皆は定期検診で全員が経過観察とイエローカード。
松ちゃん、メタボを指摘されてかなりショック。ランニングを始めた。ホルモン大好きなのが大凶と出た。寄ると触ると健康談議。横でにやにやしている私を見て、「店長も検診受けたみたら、もっとすごい数値になるかもよ」と伏高の姉さん。一瞬ドキッとする。
ところで、先月始め、築地伏高の真正面の寿司店「すし鮮」で事件が。朝方早く、すし鮮の入口で、店長が仁王立ちして一人の男の入店を大声で阻止してる。何事かと仕事の手が止まる。あの男だった。この事件の一ト月前頃から、この英語ペラペラの日本人、ツナオークションの見学者を十人以上連れて毎日やってきた。見学は百二十人で四時には定員オーバー。見学者は二班に分かれ、黄色か緑色のチョッキが配布される。出勤途中、近道して勝どき門から場内へ、ツナオークションの集合場所の前を通るのだが、ある日、聞き覚えのある声が。ニセ黄色チョッキを着たあの男がダミ声で見学者と大声で談笑している。ここで見学者をピックアップしていたのだ。
事件当日に戻ると、入口でもめていたすし店店長とこの男は言い争いを続けていたが、やがて警官二名が自転車で登場。男は店外へ連れ出される。警官の取り調べに応じていた男は、尚も店長と言い争う。男、「名誉毀損で訴えてやる」と大声で叫ぶ。このガイド、てっきりすし鮮の専属ガイドかと思いきや、何やら不正行為があったのだ。すし鮮と懇意な間柄の隣の伊勢龍のやっちゃん曰く、「あの男は外人客からピンはね、店にもリベートを要求したんだよ」、なる程。アクの強い面構え。物腰の柔らかい態度を装い流暢な英語でケチなたかりをしてたのだ。英語の苦手な日本人にイライラする外国人には、この男は救いの神に思えたのかも。
翌日、男は自転車で伏高の並びの玉八の前からすし鮮を睨み付けてます。店長が入口で監視してます。又も警官がやって来て、男は去ります。しばらく男の姿は消えましたが、ある日からまた外人を連れ、すし鮮の前ではなく、伏高の前を、「おはようございます」としらじらしく元気に通り過ぎます。次のターゲット店を探し出したのでしょうか。かなりしたかた。事件の翌日から、すし鮮の入口のガラス戸に貼り紙が。
Caustion!
Please don't follow Japanese guide after tuna auction.The cases have been reported. They take you to restaurants and make you treat the bill.
当店では外国人ガイドを装ったゆするたかり目的の入店はお断りします。