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鰹節の伏高トップページ伏高コラム/レシピ鰹節屋のつぶやき > 干数の子

今年は純国産が手に入るかも???

 

北見市から50キロ、美幌峠から眺める屈斜路湖

7月5日(2011年)、北海道の女満別空港に降り立った私はレンタカーを借り、ドライブに出発。ドライブと言っても物見遊山ではありません、仕事です。

 

将来の仕入先への表敬訪問、3泊4日で北見→旭川→留萌、400キロ超の道のりは長かった。

 

と聞くと「今度はどんな食材を扱うの???」と思われているかもしれません。

 

北見、旭川詣での成果は、来年、新商品という形で何とか発表できるかと思います。具体的な商品名は、その時までのお楽しみということでご勘弁ください。

 

干し始めは、まだ黄色い数の子ですが・・・

留萌では、干数の子の製造家である井原水産さんを訪問しました。

 

去年の暮れ、築地のセリで干数の子を1ケも買えなかったので、年明け早々、「弊店に、何とか直接、売っていただけないか」と井原水産さんに接触を重ね、7月に本社を訪ねたのですが・・・

丁重に断られてしまった。

 

さすがは商道徳を重んずる井原水産さん。東京では荷受問屋さん1軒だけに数の子を卸すとのポリシーは曲げられないとの事でした。

 

直接取引には至りませんでしたが、数の子を実際に天日で干している現場の見学をさせていただき、また、貴重な話を聞くことができました。

 

10日も干すと、色が濃くなり山吹色に、
そして、カチンカチンの干数の子に仕上がります

7月8日朝10時、井原水産さんに到着すると、晴天の下、すでに作業が始まっていた。8日から新規に干し始めた数の子から、干し上がり寸前のモノまで、台の上で太陽光線を浴びています。

 

その台の廻りでは、オバサマ達が、数の子を丁寧に並べ、そして、丁寧にひっくり返している。これを一日中続けるのですから、根気がいるに違いない。

 

干し始めのモノは塩数の子のように黄色く柔らかいのですが、10日も続けて干すと、色が濃くなり山吹色に、そして、カチンカチンの干数の子に仕上がります。

 

留萌の青い空の下、太陽光線をたっぷり浴びている数の子と日焼け防止の完全武装しているオバサマの姿、このコントラストは印象的でした。

 

留萌の太陽、そしてオバサマ達の手仕事が、凝縮された旨味、あのプチプチ感、そして、噛みごたえのある干数の子を創り出すことを実感した次第であります。

 

見学の後、干数の子の生産状況について聞いてみると・・・井原水産さんの数の子総生産量の中で干数の子は僅か0.2%だけ、そして弊店が扱っている「特特特」や「特特」の干数の子は、その0.2%のそのまた10%しかない、との事。

 

それほど稀少な干数の子ですが、生産量は減っている。理由はやはり、労力の割には高く売れず採算が合わないかららしい。

 

干数の子を次の世代に残す為にも、その美味しさを広く世間に伝え、製造家の採算ラインに見合う適正価格で販売せねばならぬと、あらためて思った次第です。

 

かつては北海道の日本海沿岸で大量に獲れたニシンが、昭和30年に激減し、昭和32年、とうとう留萌のニシン漁は完全に幕を下ろしてしまった。以降、アラスカやカナダから輸入したニシンの卵から数の子は作られています。

 

そんな中、平成6年より始まった「日本海ニシン増大プロジェクト」が功を奏し、ここ数年、日本海でニシンが若干ですが獲れるようになりました。

 

そして、今年、日本海で獲れたニシンの卵を、井原水産さんが留萌で干して仕上げた純国産の干数の子が出来上がるそうな。

 

純国産の干数の子は、アラスカやアメリカの魚卵から作ったモノに比べ、身が厚く、より食感が良いとの事。こんな話を聞いたからには、純国産の干数の子、何としても買わねばならぬ。堅く心に誓って東京戻ってきたのであります。

 

干数の子(特特特)

画像の干数の子は米国産のニシンの卵を
留萌で干した品物です

てな訳で、今月25日(2011年11月)に行われる干数の子のセリ、昨年以上に気合いを入れて参加をいたします。

 

首尾良く純国産の干数の子を落札できた暁には、11月28日より受注開始となります。この機会に、ぜひ一度、本物のプチプチ感、本物の噛みごたえ、本物の旨味を味わってください。

 

築地仲卸 伏高 三代目店主 中野 克彦