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私がまだ学生だった頃、アメリカ人に鰹節の説明をしました
「鰹節を削って、お湯に入れ、少したってから取り出すとおいしいスープができます」 と説明したのです。するとアメリカ人は「そんなに簡単においしいスープが作れるのなら アメリカにその鰹節を輸出すれば売れること間違いなし。何たって、アメリカ人はインスタント食品が好きなんだ」と言うのです。 その時に、 鰹節は昔の日本人が作り出した優れたインスタント食品であるとつくずく思いました。 もっともその時は、「日本には化学の力を使ってもっと簡単に鰹節のようなスープがとれる和風調味料があるので、鰹節は もうインスタント食品ではないのです」と答えたのですが・・・
鰹節は普通のインスタント食品ではありません
鰹節は日本の加工食品の中でもっとも製造に手間がかかると言われています。 鰹節というとすぐに思い浮かぶ「本節」や「亀節」はほとんど手作業の工程で 半年以上の時間をかけ、「家内工業」で製造されています。鰹節は製造家の数々の 手作業の結果、素晴らしい「だし」がとれるインスタント食品となるのです。
それに対して、いわゆる和風調味料は、鰹以外の原料から、化学の力を借りて、 旨味成分を抽出します。それだけでは風味がもの足りないので、若干の鰹節を加えて 製造するのですが、鰹節が作り出す自然の風味と同様なものは絶対に作り出せません。