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黒川 春男

築地の風景

 

 

 

by 築地本店店長、黒川春男

 

 

20101119

 

雨にも負けず、寒さにも負けず、築地には世界中から「スシ」を求めて、観光団がやってきます。いつから、世界中が「マグロ命(いのち)」になったのか。

 

先日、「料理通信」という雑誌の取材を受けた。スイス人シェフに本枯節を試飲してもらうとの要望。スイスだって?イタリアンでもフレンチでもなく・・・。やってきましたシェフ5名、編集者、カメラマン、通訳、大使館関係者らしき人物、招聘したキッコーマン醤油の社員等、総勢十五名ほど。巨漢ぞろいのシェフ達が店に入っただけで、身動き取れません。

 

まず、本枯節とは何ぞやとの説明から始まり、最後に試食、試飲となります。本節をシャカシャカと削器で削ります。シェフの一人が、やってみたいとトライ。丸太の様な腕が前後します。様になってます。

 

店には出汁取り用のコーヒーメーカーと小さな湯飲み茶碗が常備されてますが、その茶碗に削りたての鰹節を入れ、湯を注ぎます。通訳が英語で「味はどうか」と訊くと、「すっきりしていて、味が深い、スモーク臭も塩分も薄い」と。どうやらシェフ達は自分自身の店で、塩分の多い荒節を使っているらしい。出汁を使ったデザートもあるとか。英語、独語が飛び交い、笑いながら談論風発の場と化した。

 

今度は、スタッフが持参した豆腐に削った鰹節をかけていただく事に。と、すかさずキッコーマン社員が登場。手にはテレビCMでおなじみの新商品「空気にふれない、しぼりたて生しょうゆ」のパックが。フラッシュが一斉に。これがこの取材のメインだったのか。

 

さすがに、豆腐と鰹節、醤油の組み合わせは初めてらしく、シェフ達は目を白黒させています。甘み、酸味、苦み、塩味、そして日本で発見された五番目の味、うま味は「UMAMI」と世界語となっている。UMAMIの三要素は昆布からグルタミン酸、鰹節からイノシン酸、干椎茸からグアニル酸なのですから、シェフ達も鰹節をとっくにご存じだったのだ。

 

世界は今や、空前の和食ブームだそうだ。伏高は、ニューヨークとロンドンに煮干と厚削りを送っています。ロンドンの店はうどん屋さんらしく、高い航空便で、しかも円高の昨今、さぞや割高なうどんとなる筈なのに、注文は途切れません。

 

海外にある日本食レストランと言えば、若かりし頃、アムステルダムの日本料理店で、乏しくなった旅行費用を稼ごうと地下調理室で、毎夜、サラダを作っていました。その当時のアムステルダムには、日本料理店は二店だけで、いずれも現地駐在員の接待用の高級店でした。それが今は、世界各地に二万店以上の日本食レストランがあるとか。うどん、ラーメン、居酒屋などの大衆的な店が増えたからだそうです。

 

日本人客のみならず、その土地の人に和食が認知され、熱く支持されているのです。外人さんも、和食のヘルシーさ、繊細さ、そしてUMAMIに目覚めたんでしょう。

 

 

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