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黒川 春男

築地の風景

 

 

 

by 築地本店店長、黒川春男

 

 

200818

 

新年明けましておめでとう御座居ます。本年もどうぞお付き合い下さいませ。忙しい皆様のお手すきの時にでも、一読して頂ければ幸いです。

 

元旦の朝は、鳥取定番の雑煮である小豆に丸餅を入れるぜんざい風の雑煮をいただく。とても甘い。 さて、腹ごしらえも済み、初詣に行こうかと呼び掛けた時、妹が「今年は、金持神社にせんかあ」と突然のたまう。金持神社は『かもち』と読み、全国に一つしかない縁起の良い名の神社で、以前、この神社に参拝した人が宝くじを当てたと聴いたことがあった。「初詣は伯耆の一の宮の倭文(しとり)神社に決まっとるがな」との私の反対は、一同の「大賛成」の合唱に押し切られた。

 

早速、カーナビで検索。日野郡日野町と出る。奥深い山里だ。山道は路面凍結が心配。ふもとの道路脇にも、年の暮れからの大雪が残っている。「やっぱりやめとこ」と言うが、宝くじモードに突入した一同がけしかける。「にわか造りの神社じゃないだけぇ、千年前からある由緒正しき神社だに」。強欲は止められない。

 

川沿いの駐車場に到着。県外車が多い。露天の並ぶ雪道は、ツルツルと危なっかしい限りだ。一名、すっころぶ。急な石段を登ると、予想外に小さな拝殿がぽつりとあるだけ。拝殿脇の社務所に十四、五人の参拝者が絵馬や御守り、熊手、破魔矢など買い求めている。二拝二拍手一拝をして社の裏手に廻ると、折り重なるように並んだ絵馬がぎっしり。「宝くじに当たります様に」、「ナンバーズが当たります様に」、「スロットで稼げます様に」、「借金が完済できますように」。

 

いつの間にか授かってきた絵馬を妹達が結びつけている。初詣なんだから心清らかにと言っても、無駄だ。駐車場に戻ると、その横の売店にも人垣。店内には、開運グッズのオンパレード。しかし、宝くじを収める黄色い袋、ハンカチは完売。『当店の品はすべて金持神社祈祷済み。偽物に注意。』との張り紙。相当な売れ行きらしい。金運が上がったのは、この神社の氏子連だったかも。

 

帰り道、欲に染まった身体をお祓いしようと、倭文神社に寄ったのは、言うまでもない。人の気配の全くない境内のすがすがしさが、心地良かった。

 

 

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