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黒川 春男

築地の風景

 

 

 

by 築地本店店長、黒川春男

 

 

20170526

 

春爛漫。自宅マンションの回りの生垣ツツジの白、紅紫、ピンクの花々がまぶしい。猫好きな友人が、目黒雅叙園で面白いイベントがあると教えてくれた。「福ねこat百段階段」。

月島から地下鉄有楽町線に乗り、有楽町駅で下車。三田線に乗り換えて目黒駅に到着。西口を出て行人坂を下る。何なんだこの急勾配は。雪でも降れば、歩行不能だなと余計な心配。左手の大園寺を過ぎ、やっと平地に。左手が開けて、ありましたホテル雅叙園東京が。和モダンの現代的ホテル。正面ドアで笑顔のベルガールさんがドアを開けてくれる。ロビーに入ってすぐ左隅に「福ネコ」の看板と受付。自動券売機に千五百円を入れ、入場券を買い、券と引き替えにビニール袋をもらう。土足厳禁なのだ。その先に豪華な螺旋細工が施されたエレベーターの扇。三階へ。入口ホールで靴を脱ぎビニールへ。

いよいよ百段階段が目の前に。想像してたより狭いながら、遙か先まで続く板張りの階段、天井の絵、窓の格子細工。先ほどのロビーから異空間にタイムスリップ。説明書には、雅叙園は、昭和十年に建てられた料亭、日本最初の結婚式場であったが、この百段階段とその階段脇の七つの宴会部屋だけが唯一現存する木造建築で、都指定有形文化財なのだ。その七つの部屋に猫アート(絵画立体、陶芸人形、彫刻、写真)が展示される最初の部屋には、でかい猫神様の回りを三百六十匹の「誕生日猫」が取り囲む。手びねり手彩色された陶器の猫。表情がかわいいし千差万別の顔かたち。ぎっしりの観客達、自分の誕生猫を探して、必死に写真撮ってます。夢中な人々の天井には四季の花鳥画、黒漆の螺旋細工、壁は木格木の組細工。それを写真に撮る人なし。

次の間は江戸時代の猫好きとして有名な浮世絵師、歌川国芳の「猫飼好五十三匹」(広重「東海道五十三次」のパロディー)、猫達の仕草で五十三の宿場町の名をダジャレで表現した戯画(例えば、日本橋−にほんだし−猫が二本の鰹節を前足でつかんだ絵)を立体陶芸家の小澤さんが絵から飛び出したみたいにリアルに再現。五十三体は見応え十分。この部屋も柱、壁、天井すべて純金箔、純金泥、純金砂子と豪華絢爛。しかし猫に夢中で、さわりたがる子供を母親がピシャリ。

階を上がると次の間に、日本画、切り絵、印判手の招き猫など様々な趣向を凝らした猫アートがたっぷり。やがて九十九段を上り頂上の間に。インターネットで「福猫展」を検索して、是非とも見たいと思っていた木彫りの猫が居ました。原寸大の猫、温もりが伝わってくる。惚れちゃいました。隣の猫アートグッズのマーケットは、買い物客で溢れている。猫ブームの凄まじさ。下に降りるとそこにも猫グッズ物販コーナー。程々の客。あの木彫りの猫は買えないので作品集の本を買う。

家に戻り、作品集のキジトラの猫ソックリの我が家のノンタに写真を見せるが、そっぽを向く。平面は理解できないのだ。御免ね。本物の木彫なんて買えるわけないじゃん、ノンタ!!

 

 

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