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黒川 春男

築地の風景

 

 

 

by 築地本店店長、黒川春男

 

 

20161028

 

早朝、暗闇。マンションの玄関を出た途端に芳しいキンモクセイの香りが漂う。秋がやって来たんだと思う。  

先月九月の中旬に、遅れに遅れた夏休みをいただく。一年ぶりに鳥取へ。養護老人ホームにいるおやじに会いに。地元にいる妹達に世話をかけっぱなしで、義理を欠くのが辛いのだ。

前回好評だった、養護施設のスタッフへの甘いスイーツの付け届けをたっぷり買い込み東京駅を出発。今回初めて、姫路で途中下車し、姫路城へ。平成の大改修で、真白に化粧直ししたお城へ初見参。要所時間は二時間。気が急いてタクシーをひろう。乗るなり、六百二十円用意してと素っ気無い。大手門前で下車し場内へ。

なんなんだ、この外国人の群れは。広大な三の丸跡の緑地から見上げるお城。新品同様で白すぎ城といわれているそうだが、なんたって消石灰、貝灰、すさ、海藻などを塗籠めたしっくいを何度も塗り重ね、その厚さ3pにも及び、これが火災や風害から守るのだから。表玄関の葵の門から、いの門、ろの門、はの門、にの門を抜けると、何と下り坂(?)、水の門一〜六に続く。順路を示す矢印がなければ、きっと道に迷う。

いよいよ大天守内部へ。ぶっとい心柱を中心に四方八方にめぐらされた梁。さすがに重厚。地上六階地下一階、昇って行きます。階段は急勾配で鉄パイプを握らないと昇れません。やっとのことで天守へ。息切れでハーハー。室温も外気同様で暑い。汗が吹き出す。城下を見下ろすと城域は広大な曲輪。よくぞ平成まで生きながらえたかと感無量。第二次大戦で二度の空襲に見舞われながら、天守に突き刺さった爆弾が不発弾だったとは奇跡そのもの。城は、国宝第一号となる。千姫の住んだ西の丸は次回に。名残惜しいが急げ。

姫路駅からスーパーはくとに乗車。冷房ガンガン、これがいけなかった。天守に昇り降り駅へ一目散で大汗かいた後だから、体が不調にならない訳がない。鳥取到着後、丸一日寒気で寝込んだ。

おやじの養護施設には毎日通い、連れ出す。以前は、ゆっくりながら歩けたのだけれど、腰の骨折が決定的なダメージ。要介護度レベルアップ。ベッドから車椅子、車椅子から自動車の座席への移動に悪戦苦闘。みかねた介護士長が車まで付き添い、自由のきく左足から先に車内へ。車の左側から乗り込ませた方がスムーズですよとアドバイス。さすがプロ。

もう一人の妹夫婦も京都から帰鳥。皆でレストランへ。おやじ唯々食欲旺盛で、ぱくぱく口の中へ。昨日の道の駅のバイキングでも、ご飯をつかえ大騒ぎ。気が気でない。

そして翌日は倉吉から鳥取への途中の鹿野温泉、国民宿舎山紫苑へ。鹿野は秀吉のお気に入り亀井慈矩が石見津和野に転封されるまで治めた鹿野城があり城下町は栄えたが、今は昔、面影が残っているのは石垣と外堀、内堀だけだ。桜の季節は花見客で盛り上がります。宿舎の庭園露天風呂に夜遅く浸かる。騒音皆無。恐ろしいほどの静寂につつまれる。

翌日は急勾配の山道を駆け上がり大江の郷ビレッジへ。一個百円の玉子(天美卵)を全国紙で宣伝。大ヒットした。鳥取自動車道を降り一時間、何もない山奥に進むと唐突に現れたココカーデンとヴィレッジ。ここ鳥取なの?と思うほど、おしゃれなビル。パン、ソーセージ、製麺工場と売場。二階にはレストラン、パンケーキと玉子のせうどんもある。妹達、パンとスイーツを爆買い。しかし外は、近づく台風十六号の接近で雨足が激しくなる。帰りを急ぐ。家に帰って、玉子かけご飯をいただく。うまい!!

 

 

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