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黒川 春男

築地の風景

 

 

 

by 築地本店店長、黒川春男

 

 

200417

 

今年の夏の暑さは記録破りづくめで、店先に銀杏が並ぶ九月になっても 昼前には三十度を軽く超え、冷房は昼夜フル回転の状態です。暑さバテして身体には食欲の 秋という言葉がまだピンときません。

店先を通る小車やターレットの荷には発泡スチロールの箱に収まった 秋刀魚の文字があるれています。うちのお客様も秋刀魚の豊漁は大歓迎で 昼のランチの目玉商品になるところですが、全体に魚体が小ぶりなのが難らしいです。 それに加え、水温が下がらず、いつまでも豊漁が続きそうもなく、値が張ってくるのでは と心配顔です。

炭火で思いきり焦げ目がつく程に焼いた秋刀魚が当然だった頃がなつかしいのですが、 マンションでは煙もだせずグリルで黄色く薫製の出来そこないの様な物を食べざるを 得なくなってしまいました。焼きたてのアツアツを食べれば、あぶられて溶け出した 脂が生臭みを消して、えもいわれぬ気分にしてくれるんですが。

それに松茸が一品加われば申し分ないのです。最近は、韓国、北鮮、中国、更には ベトナム・ラオスからの輸入ものも入ってきて値段も割安感があるのですが、どうも、 松茸の形をした別物の気がしてしょうがありません。

香りがないのです。いや、香りはあるのですが採ってからかなり日数が経ち、干からびている のに妙に香りがするのです。あのインスタント松茸のお吸い物の香りとそっくりな香りが。

といっても、国内産にはなかなか手が届きません。なにやら今年の秋は短く終わりそうな気配です。秋が終わるまでに手の届きそうな国内産を 手に入れて土瓶蒸しで盛り上げたいものです。

鶏肉、車海老、銀杏を茹でサッとゆでておき、厚切りにした松茸を土瓶に入れ、鰹節でとった ダシ汁を加え火にかけ沸騰直前に火からおろせば出来上がり。それにスダチをしぼって数滴。 もちろん、その横には大根おろしたっぷりの秋刀魚も。

 

 

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